vol.63 謝

vol.63

行脚、世界。

「行脚」とは、修行のために僧侶が各地を歩いて旅をすること。「世界」とは、仏教ではグローバルの意ではなく、人それぞれが持っている世界観のことを意味します。

私たちが見て、聞いて、触って、思える「世界」とは決して一つではありません。誰もが大なり小なり、思想・宗教・文化と呼ばれるものを持っていて、星と星が重力で引かれ合うように、他者と影響を与え合いながら、自分の世界を揺らして生きています。

仏教という2500年の年月を越えて、今私たちの傍にあるものも、そんな”他者”の一つです。

私たちはまだ何も世界のことを知りません。「行脚、世界。」に込めたのは、そんな自他の境界線を行ったり来たりしながら、”世界の揺らぎ”を楽しんでいく姿です。

創刊13年目を迎える『フリースタイルな僧侶たち』とともに、不要不急の行脚の旅へお参りいただければ幸いです。

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謝 (15周年記念号)

2024年8月10日、フリースタイルな僧侶たちは刊行15周年を迎えます。

「謝」の一字に込めたものは、感謝・謝罪・代謝。ならびに、仏教における供養や懺悔などの言葉です。「ありがとう」が少し息苦しくなってきた現代において、いま一度さまざまな「謝」を重ねながら、「ありがとう」を解きほぐしてみたいと思います。

フリースタイルな僧侶たちが歩んできた15年や、その仏教と編集の営みを振り返りながら、ともに感謝を分かち合う一冊ができました。

vol.63

Contents

  • 03. 謝を解き放つ 文:稲田ズイキ
  • 04. 心に灯る謝を探して 取材・文:鵜飼ヨシキ
    協力:ゴハンカフェ ひつだんや
  • 08. 罪を懺悔するということ 文・写真:藤山亜弓
  • 10. ケンカと奉火 文・写真:稲田ズイキ
  • 12. 焼きものを待ちながら 寄稿:武内もも
  • 14. 日々のわたしの代謝 編集:わかめかのこ
    イラスト:NIKO
    回答:黒川匠 / 太ももがウエスト / まやこんぶ・Lady Gaya / 藤井泰玄 / 農家女子
  • 16. 読書と場所とその代謝について 対談:わかめかのこ / 鵜飼ヨシキ / 釋大智
  • 20. フリースタイルな僧侶たちの発刊史 2009-2024 編集:秦正顕
    協力:池口龍法 / 若林唯人 / 加賀俊裕 / 稲田ズイキ
  • 22. 仏教と編集の今日までそして明日から 対談:杉本恭子 / 稲田ズイキ
  • 26. 編集部より編集長交代のご挨拶 挨拶:稲田ズイキ / 秦正顕

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