vol.62 金

vol.62

特集「BIG LOVE」発行しました Vol.60

『フリースタイルな僧侶たち』の最新号 Vol.60 が4月30日に発行されました。

(GWの影響でお届け日程がバラついてしまいましたが)

記念すべき第六十号の特集は、「BIG LOVE」です。

vol.60「BIG LOVE」目次

  • 表紙 nico ito
  • P2 僧侶はBIG LOVEの夢を見るか  釋大智
  • P4 でか美ちゃんBIG LOVE  でか美ちゃん
  • P12 三者三様BIG LOVE  頬コケ美/竹田磨央/細川貂々
  • P18 墓前のBIG LOVE 稲田ズイキ
  • P22 あとがき

「推し」は現代を象徴する言葉となりました。「推し活」が2021年の流行語大賞にノミネートし、2020年には『推し、燃ゆ』が 第164回芥川賞を受賞したことは記憶に新しいと思います。

また、近年では「推す」という行為が、日本のウェルビーイング(幸福・健康)の研究において注目を浴びたりもしています。

なぜ人は推すのでしょうか。推す者、推される者が受け取っている”愛”とは、”尊さ”とはなんなのでしょうか。

この特集では、推しの文化圏において多用されている「BIG LOVE」という言葉に着目し、僧侶やファン、アイドル自身が言葉を尽くして、「推しと私」の間にある特有の"大きな愛"を探求します。

その先には、現在「推し」という言葉が世を席巻している理由、そして私たちの魂の原風景が見つかるかもしれません。

60号「BIG LOVE」の内訳

表紙・裏表紙 BIG LOVE

ビジュアル制作:nico ito

P2 僧侶はB I G L O V Eの夢を見るか

推しの文化に疎遠だった一人の僧侶が、今回の特集を機に「推し」とファーストコンタクトをとる。仏教的世界観をもって「推す」という現象を捉えたとき、BIG LOVEはどのような姿で映るのだろうか。

執筆:釋大智(編集部)

P4 巻頭インタビュー でか美ちゃん B I G L O V E

(本文引用)

推す一人と推される一人。そこから始まる物語には、さまざまな愛が交響している。もちろん愛は綺麗事ではなく、痛みを伴う。独占したい気持ち、与えた分だけ見返りをほしくなってしまう気持ち、一寸先は常にしがらみだ。

そんな愛の修羅場だからこそ、推しの文化圏にはそれらを突破しようとするビッグな愛のあり方が、自覚的に問われ続けているように思える。

話を聞いてみたいと思ったのが、一度聞いたら忘れられない「ぱいぱいでか美」という芸名を昨年末に改名した「でか美ちゃん」だ。

バラエティー番組「有吉反省会」の出演をはじめ、楽曲の作詞作曲やアーティストとしてステージ出演、コラム執筆など、幅広い分野で異彩を放っている。

そんな推される立場であるでか美ちゃんは「ハロー!プロジェクト」の熱烈なファンとしても有名だ。特にBerryz工房、カントリー・ガールズのメンバーで2017年に芸能界を引退した嗣永桃子さん(通称:ももち)を10年以上推していることは、ファンの間では生きる伝説として語り継がれている。

推されながら推す。それも尋常じゃないくらい人生をささげて推す。編集部がでか美ちゃんに巻頭インタビューをお願いしたいと思ったのは、推しと真摯に向き合う彼女の姿にBIG LOVEの影を感じたからにほかならない。

推しとヲタク、ヲタクと推し。”私”は”あなた”をどのように受け止め、何を願うのか。そこには人類普遍の他者認識、つまり愛がある。推す側・推される側のはざまに生きるでか美ちゃんに、BIG LOVEとは何か尋ねてみよう。

取材相手:でか美ちゃん(ぱいぱいでか美から改名)
1991年5月3日生まれ。三重県出身。多方面から評価される的確なコメント力を武器に、場所を選ばず大活躍。自身の楽曲の作詞作曲やライブ活動、楽曲提供、グラビア、映画出演、コラム執筆などジャンルやメディアにとらわれず活動中。様々なユニットにも参加している。一度聞いたら忘れられない芸名で活動していたが、いろいろ考えて2021年12月に親しみやすい名前に改名。好きな色、桃色。好きな動物、象。好きなこと、アイドルの応援とバライティー番組鑑賞。

P12-17 三者三様 B I G L O V E 「推す」について語り合う座談会 

(本文引用)

なぜ人は推すのだろう。自分ではない何かを心に置いたり、自分ではない誰かの活躍を楽しみにしたり、自分のものではない世界を望んだり、「推す」とは不思議な営みだ。

「推す」と一言でいっても、向き合い方は人それぞれ。推しとの関係性は、推しが所属する文化圏や推す者の人生が色濃く反映されている。そこで開催したのが、「推す」について語り合う座談会。三者三様のBIG LOVEを見届けよう。

 

参加者:
竹田磨央
ジャニーズファンのI T企業社員、時々フリーの編集者。現在、プロレス団体「D D Tプロレスリング」も推している。

頬コケ美
ハロー!プロジェクトヲタクの僧侶(真宗大谷派)。6歳からハロプロ好き。

細川貂々
宝塚歌劇団ファン歴16年の漫画家。宝塚大劇場から徒歩15分のところに住んでいる。

P18 墓前のBIG LOVE

墓の前で、もうここにはいない人に話しかけてしまうのはなぜなのだろう。見えない存在と私の間で成立する「いる」だけの関係性、透明なままの状態で私と他者を繋ぎ止める働きについて、推しという存在と故人を照らしながら考えてみる。

執筆:稲田ズイキ(編集部)
提供:株式会社生田化研社「墓詣で」

 

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<クレジット>
発行人:加賀俊裕
編集長:稲田ズイキ
編集:藤山亜弓、釋大智
デザイン:福井裕孝
撮影:K NORIMASA
WEB制作:磯部亮太